106.闇のソネット

左側にある扉を
勢いよく開け放つと 闇が広がっていた
電灯のスイッチを探してみても
どこにあるかわからなかった




闇に目が慣れてくると
そこは自分の部屋であるらしかった
いつも使っているはずのものも
どこにあるかわからなかった




とても濃い闇に ふと
違和感を感じた それはきっと
姿を変えているのではないだろうか




しばらく闇の中をさまようと
ようやくスイッチを見つけた
そこは いつもと違う部屋だった